東京地裁判決を受けての弁護団声明:「亡国判決」「わがまま判決」を許さない
2021年2月5日
東京地裁判決を受けての声明
「亡国判決」「わがまま判決」を許さない
第1 違憲・不当な「亡国判決」
東京地裁判決の大きな問題点は下記のとおり。
○ 日本国籍を持ち続ける権利を否定し、日本国籍は法律で簡単に奪える「軽いもの」であるとした。
○ 日本を愛する在外邦人の生活の実態を無視し外国籍取得を「わがまま」扱いして、外国籍と日本国籍どちらか一方を選択するよう強制した。
○ 憲法の基本原理(国民主権原理、基本的人権尊重原理、「個人の尊重」原理、平等原則)を骨抜きにし、ありもしない複数国籍の弊害のおそれという国の口実を認めた「違憲・不当な判決」である。
○ 国民の活躍の場や生活の安定を奪い、人材を流出させて他国に献上し、海外での日本の影響力を削って日本を衰亡させる「亡国判決」でもある。
第2 外国籍取得を「わがまま」とは言わせない
○ 地裁判決は日本国民には外国籍は取得させない、外国籍取得を望むのは「わがまま」だと切り捨てた。
○ 外国籍取得は、在外邦人の切実なニーズに迫られた末の決断だ。それを「わがまま」であるかのように無視し切り捨てた「わがまま」判決は許されない。
○ 日本国内では外国籍取得を「わがまま」ととらえる人も多い。「日本国籍を失わないですむなら外国籍を取得したい」と考えている在外邦人は、自分たちの声が日本国内に行き渡るよう、どんどん発信し、外国籍取得が「わがまま」だという誤解や偏見を打ち砕いてほしい。
第3 複数国籍は違憲ではない
外国籍志望取得の場合以外では地裁判決も複数国籍を広く認めている。複数国籍は違憲ではない。
以上